平成26年度第1回定例会(6月議会) 一般質問(要旨)
 

Q1 知事の政治姿勢について

A
 知事という職責を考えた場合、その発言は、県政の基本的な考えと受け止められることから、適切な表現が求められることは当然であります。
 一方、歴代の知事や政治家を見ますと、それぞれに個性というものがあり、より趣旨が的確に伝わるよう発言に工夫を凝らし、例え同じ事を語るにしても、様々なスタイルで表現されております。
 私は、どちらかと言えば、一定のデ一夕や根拠を揃え、それをベースに、問題点についてより広く認識を抱いていただけるよう、場合によっては、強調・誇張を加えながら、話題性を生むような表現で発言をすることが多々あります。
 先般の農業に関する発言については、非常に衝撃的と受け止められている面もあると思いますが、その根底にあるのは、このままでは現状を打開できないという、本県農業に対する非常に大きな危機感であり、敢えて、わかりやすく核心をついた表現をしたところであります。
 もとより、農業については、今般「農林漁業振興臨時対策基金」の積み増し等を提案しているように、私自身、 強い決意でその振興に臨みたいと思っております。
 また、稲作を取り巻く我が国や世界の情勢は、農家の方々が考えている以上に厳しいものがありますので、それに目を背けることなく、冷徹に対応していかなければならないというのが私の考えであり、ご理解いただきたいと思います


Q2 財政課題について

1.消費税増税による影響について
A  県民生活に密接な関わりのある食パンや食用油など主要な加工食品の小売価格は、国の調査によると、増税直後の4月には、消費税率引き上げ相当分の値上がりがあったものの、その後は、ほぼ横ばいとなっております。
 また、県内企業の動向については、自動車などの耐久消費財を中心に、駆け込み需要の反動がみられるものの、増税前に予想した水準の範囲内ととらえている企業が多く、食料品等の非耐久消費財も、その反動は比較的小さなものとなっており、製造業の生産動向も引き続き回復傾向が続いております。
 増税による県民の負担は増えておりますが、想定よりも消費の冷え込みが少ない状況にあり、これは国の経済対策や、県の住宅リフォーム推進事業などによる消費の下支え対策を講じている中、景気の回復の動きも相まって、増税の影響が吸収されていることによるものと見ております。今後とも、便乗値上げや転嫁拒否など、県民や企業からの様々な相談に適切に対応するとともに、県内の経済動向や価格動向を注視しつつ、必要に応じて機動的な対策を講じてまいります。
2.地方交付税について
A  今年度から交付税の算定において、「地域の元気創造事業費」が導入され、人口を基本とした上で、各地方公共団体のこれまでの行革努力や地域経済活性化の取組が反映されることになっております。
こうした算定方法は、地方の努力を促すという意味では、一定程度理解できるものでありますが、基本的には、交付税制度の趣旨を踏まえ、国による政策誘導とならないよう、必要最小限にとどめるべきものと考えております。
 県では、本県の安定的な財政運営にとって重要な財源である地方交付税について、その総額確保と併せ、住民福祉や雇用創出などのために必要な行政サービスを提供している地方の実情を踏まえた算定を行うよう、引き続き国に働きかけてまいります。
   
3.国への提案・要望について 
A   国への提案・要望活動は、毎年、各省庁の翌年度の予算編成に向けた概算要求前の6月に行うとともに、その後、 要望事項が国の予算に的確に反映されるよう、12月の政府予算案が閣議決定される前に実施しております。
 その反映状況については、政府予算案の中で、総枠や箇所付けにより明らかになることから、記者会見などを通じ、主な事業の内容について説明しているところであります。
 また、個々の要望項目一つ一つについて、国の検討状況も含めて検証を行い、翌年度の要望に反映しているほか、本県関係の国会議員への説明会において、お示ししているところであります。
 提案・要望の実現に向けて、昨年度からは、県選出の与党国会議員のお計らいもあり、直接、関係各大臣を訪問して内容をご説明し、ご理解をいただいており、今後とも、国の予算編成過程の節目節目において、様々な角度から要望活動を行ってまいります。
 なお、今年度においては、人口減少問題について大きく取り上げ、直接、官房長官に対し少子化対策の抜本的な見直しや、幅広い産業分野における地方分散政策の推進について、最重点課題として政策提言を行ったところであります。


Q3 人口減少社会と経済雇用対策について

1.人口問題対策プロジェクトチームについて
A  昭和31年にピークを迎えた本県人ロの、その後の推移を大まかに分析すれば、昭和40年代以降、県内において、日本有数の鉱山の閉山が相次いだほか、林業における、国産材の低迷や天然秋田杉の大幅な減少など、資源立地型の産業が大きく衰退し、多数の就業者の県外流出が進んでまいりました。
 また、稲作を中心とした本県農業は、機械化や法人化・大規模化が進み、かつて約32万人いた農業就業者が約6万人まで減少する一方、その余剰労働力の受け皿となる、農村部における軽作業型の製造業や建設業などの地域産業が、バブルの崩壊や、リーマンショック、歴史的な円高、公共事業の抑制等の影響により低迷したことなどから、人口流出が続いているとみられます。
 こうした他県にはあまり例を見ない産業構造と、その長期的な変化が要因となり、本県の人口構造に大きな影響 を与えているものと考えております。
 一方、「国立社会保障・人口問題研究所」の試算によれば、本県の将来推計人口は、平成52年には70万人まで減少すると予測されており、このままのペースで人口減少が進めば、本県における社会的・経済的影響は大きなものになると懸念されます。
 このため、「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」では、子育て支援や結婚支援などを中心とした人口減少抑制策に、人口減少社会における地域コミュニティの維持・活性化策などを加え、「人口減少社会における地域力創造戦略」として、関連する施策・事業を総合的に展開することとしております。
 また、人口問題に全庁を挙げて取り組む必要があることから、「人口問題対策連絡会議」を設置し、その実務を担う若手・中堅職員からなる「プロジェクトチーム」を立ち上げたところであります。
 現在、歴史的な経緯を踏まえた人口減少の要因分析と検証を行いながら、本県の将来を見据え、中長期的な視点 に立った、人口問題対策の方向性について検討を進めております。
 特に、「プロジェクトチーム」では、様々な統計デ一夕を用いて、出生数や合計特殊出生率など、人口動態といった現象面のほか、人口の推移と経済、社会構造の変化、あるいは、本県における都市形態との関係など、構造面からも複層的に、分析・検証を行うこととしております。
 これまで、本県における人口減少の本質的な研究は、あまりなされておらず、このような分析・検証を早急に行 いながら、関連施策・事業の再構築を目指してまいります
2.経済雇用対策について
A  人口流出に歯止めをかけるためには、本県産業の振興に戦略的に取り組むことにより、付加価値生産性を高め、 安定した雇用の場を創出するとともに、産業人材の育成を図るなど、経済・雇用対策を直実に行っていくことが重要であります。
 このため、下請型・加工組立型企業が多い電子部品・デバイス産業が大きな割合を占め、景気変動の影響を受けやすい本県の産業構造を、その技術やノウハウ等を駆使しながら、今後成長が見込まれる新エネルギー産業や輸送 機産業等への参入を促進することなどにより、重層的でバランスのとれた産業構造に転換を図ってまいります。
 また、こうした産業構造の転換を支える人材の育成を図るため、新エネルギーなど新たな分野に対応した職業訓練、輸送機産業をはじめとした認証取得に関する専門知識の習得、産業技術センターによる研修や指導を通じた実践的な技術の習得など、若年者の県内就職促進につながる取組を進めてまいります。
 これまでも、施策の推進にあたっては、県外からの進出企業や県内中小企業者の方々から、機会ある毎に様々なご意見やご提案等をいただいてまいりましたが、今後も進撃に耳を傾け、常に施策を検証しながら、より効果的な取組を進めてまいります。
 県内需要が減少する中にあって、本県の経済活力を維持していくためには、県内企業の積極的な県外・域外へのビジネス展開が鍵となります。
 そのためには、より意欲的な企業行動が求められており、県といたしましては、こうした前向きな企業と心を一つにして、本県の産業基盤の充実を図ってまいります。


Q4 農政について

1.農政改革対応プランについて
A  農政の根幹をなす米政策の転換により、水田農業を中心とする本県農業は、今、大きな変革の中にあります。 今般の農政改革は、食の多様化や少子高齢化の進行等による消費量の減少など、米を巡る情勢の変化を背景としており、このままでは生産調整が行き詰まるという客観的見通しの下に、打ち出されたものと理解しております。
 その最大の狙いは、農業を産業として捉え、自立と成長を促すことにあり、本県農業も、今後は自己決定・自己責任の下、自由競争という環境の中で勝負しなければなりません。
 こうした現状を直視しますと、私は、この改革を本県農業の持続的発展に向けた足掛かりとして、農業者が将来に展望を持って前に進んでいけるよう、改革への対応を強化し、米の生産調整の見直しが見込まれるまでのこの4年間、緊急かつ集中的に施策を展開する必要があると考えております。
 このため、当面の対応として、当初予算においては、農地中間管理機構や日本型直接支払い制度など、国の改革関連事業について計上するとともに、さらなる取組の強化を図るため、農家意向調査の結果や、県民会議での議論等を踏まえ、県独自の対策の検討を重ね、「農業改革対応プラン」として取りまとめたところであります。
 今定例会においては、農政改革対応の新たな施策事業を提案しておりますが、生産調整見直し後の競争激化を見据え、本県農業を支える担い手農業者が、厳しい環境の中にあっても、強い経営体として逞しく発展していけるよう後押しするとともに、戦略作目のさらなる拡大により構造改革の加速化を図ってまいります。
 また、今回の改革が、産業政策に重きを置いていることから、営農条件が厳しい中山間地域が衰退していくのではないかと危惧しており、地域政策としての側面も考慮しながら、 こうした地域の農家が、規模は小さくても、特色ある農業の実績を通じて一定の所得が得られるよう、市町村とともに支えてまいりたいと考えております。
こうした観点から、「強い担い手づくり」と「複合型生産構造への転換」、そして「中山間地域対策」を農政改革対応の主要な柱とし、これを支える水田対策を加えて、農業者や地域の意欲ある取組をサポートしてまいります。
 この4年間が、本県農業にとって正念場であります。改革に取り組む最後のチャンスとの覚悟をもって、全力で取り組んでまいります。
2.農協改革について
A  農業を巡る情勢や農協経営の変化などを背景に、農協組織等のあり方について検討がなされておりますが、改革にあたっては、農業者の所得向上に向けて、地域の農協が創意工夫により、積極的に事業展開できる環境づくりを 目的に進めるとともに、農業者や地域の声を十分に聞きながら、農業・農村の活性化につながるよう、議論を重ねていくことが重要であります。
 このため、北海道東北地方知事会として、関係者の意見を広く聞き、農協が地域農業の振興に十分な機能を果たすような見直しとなることを国に要望するとともに、先週12日には、私が直接、林農林水産大臣に会い、生産現場や地域の状況をよく見極め、慎重に議論した上で対応するよう申し入れたところであります。
 農協は民間組織であり、本来、農業情勢の変化や農業者のニーズを踏まえ、自ら不断に改革へ取り組むことが基本であります。
 13日に提出された規制改革会議の答申でも、農協に自己改革を求める内容となっており、引き続き、農協組織内での検討状況や国における議論の行方を注視してまいりたいと考えております。


Q5 さらなる秋田の元気について

1.隣接する自治体との連携について
A  本県が人口減少社会を迎えていく中で、地域の活力を維持し、県全体の活性化を図っていくためには、県外との交流拡大に加え、これまで以上に県内流動を活発にする必要があることから、第2期プランにおいて、自治体間の交流を支える地域間道路ネットワークの構築を位置付けております。
 県では、これまでも市町村の要望を踏まえ、道路整備を行ってまいりましたが、昨年度から「人口減少社会に対応する行政運営のあり方研究会」に、「道路・橋梁の維持管理作業部会」を設置し、県と全市町村の協働による効果的な維持管理の手法について研究を進めております。
 今後とも、研究を重ねるとともに、行政界における一定のサービスレベルを確保し、道路のネットワーク機能が十分に発揮されるよう、県及び隣接する市町村間の連携についても議論してまいります。
2.女性管理職員の登用について
A  性別にとらわれることなく、その能力を十分に発揮することが、活力ある元気な社会を創り上げる上で重要であることから、県においても、女性の視点を事業や施策に、直接反映させることができるよう、女性の登用を進めてきたところであります。
 しかし、知事部局における課長級以上の女性職員の割合は、男女共同参画推進計画に掲げる目標値を下回ってお り、国の動向も視野に入れつつ、引き続き、その割合を増やす努力をしていく必要があります。
 一方で、管理職への登用は、職員が培ってきた能力や積み上げてきた実績を見極めながら、適材適所を基本に行 うべきものであり、こうした成績主義のもとで、女性の管理職員を増やすためには計画的な育成が必要であります。
 このため、現在は、ジョブローテーションの中で本人の希望や適性に応じ、企画系業務への配属に配慮しているほか、班長職を増やしながら中堅職員の育成に努めており、今後は、管理職への登用を見据え、裁量判断やマネジメン卜力が要請される業務の経験を積ませるなど、女性職員の育成と能力向上を図ってまいります
3.県警察における女性の登用について(警察本部長答弁)
A  ご質問のありました「県警察における女性の登用」についてお答えいたします。
今年6月1日現在の県警察の女性職員数は、女性警察官が154名、一般職員が149名であり、全警察職員の13パ一セン卜を占めております。
 女性警察官は、交番や駐在所等の地域係、相談業務等を担当する広報広聴係、ストーカー.DV事案等を担当する生活安全係などに登用されており、女性一般職員は、少年係、会計係、窓口業務などに登用されております。
 平成26年度には、警察署の生活安全課長、警察学校の教官などに新たに女性警察官を配置するなど女性職員を適材適所で登用してきているところであります。
 また、昇任に関しても男女の区別はなく、女性警察官のうち1名は警部、9名は警部補、27名は巡査部長の階級にあり、女性一般職員のうち10名は警部相当の主幹又は課長補佐、30名は警部補相当の係長、37名は巡査 部長相当の主任であり、担当する部門において活躍しております。
 環境整備についてですが、女性用トイレは、女性職員が勤務する庁舎と交番の全てにおいて整備されており、女性用休憩室も女性職員が24時間勤務をする庁舎と交番の全てにおいて整備されております。今後も、女性の配置が見込まれる未整備の交番については、整備してまいりたいと考えております。
 女性用シャワーについては、警察本部と8警察署に女性専用設備があり、未整備の警察署については、建て替えなどの際に、整備することとしております。
 このほか、女性職員を対策とした各種研修会や意見交換会等を開催し、女性職員の意識をくみ上げながら、育児休業から復帰する際の支援制度や育児支援サービス利用助成制度など、仕事と家庭を両立できるような制度の充実にも取り組んでおります。
 今後も、女性の視点を反映させながら、女性職員の能力や適性を十分に生かした適材適所での登用を行い、女性職員が働きやすい職場づくりにも努めてまいりたいと考えております。
   
4.看護職員について
A   県内における看護職員の需給状況については、平成24年の需要見通しと業務従事者数を比較すると、充足率は、介護保険施設において100パーセントを超えていることもあって、全体では99パーセン卜となっておりますが、 病院については347人が不足し、大変厳しい状況にあります。
 その背景には、病院現場における「休暇が取得しづらい」、「夜勤回数が多い」といった勤務環境があるものと考えております。
 このため、県では、就労環境に関するアドバイザーの派遣や相談窓口に設置、病院内保育所の整備・運営への助成のほか、県内定着を目的とした、看護学生への修学資金の貸付けや、早期離職防止対策としての新人看護職員研修の実施など、確保対策を進めているところであります。
 今後は、医療・介護の総合的な確保対策を推進するため創設される基金を活用し、県看護協会や医療機関等と十分な協議を行いながら、勤務環境の改善など看護職員のニーズを反映した施策の充実に取り組んでまいります。
   
5.栄養教諭について(教育長答弁)
A   小田議員からご質問のありました栄養教諭についてお答えいたします。
本県における食育の推進につきましては、平成17年の食育基本法の制定や、学校教育法の改正を踏まえ、栄養教諭のみならず、学校栄養職員等の指導を取り入れながら、学校の教育活動全体で取り組んでいるところであります。
 特に、栄養教諭は、その専門性を生かし、配置校や近隣の学校において、食に関する指導の全体計画の作成や、授業を行うなど、地域における食育推進の中核としての役割を果たしてきております。
 現在、本県では、22市町村に42名の栄養教諭が配置され、栄養教諭と学校栄養職員の総数に対する栄養教諭 の比率は、33.6パーセントとなっております。
 今後、市町村への一層の適性措置を進めるため、その割合を、当面50パーセント程度に拡大することを目指し、 平成27年に実施する秋田県公立学校教諭等採用候補者選考試験から、栄養教諭の新規採用を行うとともに、これまでの学校栄養職員からの任用替えも継続していくこととしております。
 併せて、より多くの栄養教諭を配置できるよう、定数改善について、引き続き国に対して要望してまいります。
 県教育委員会といたしましては、栄養教諭の配置拡大を進めながら、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることができるよう、学校における食育の一層の推進を図ってまいります。

(詳しくは事務所までお問い合せ下さい。)